体験消費時代のマーケティングヒント

2020-03-17 09:37:00

 

みなさんこんにちは。和田です。

株式会社ファミリアは、ハリウッド化粧品と初のコラボレーションを実施し、ママ向けスキンケアアイテム「ファミリア ボディケアクリーム」と 「ファミリア バーム」を20209月に発売すると発表しました。今回のコラボレーションは、ファミリアの「保湿用スキンケアが必要なプレママ、ママとその子どもたちに向けての商品をつくりたい」という想いと、創業以来95年にわたり、高品質で独創性あふれる心のこもった化粧品をつくり出してきたハリウッド化粧品の高い技術力が融合して実現しました。

 

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ボディケアクリーム(ボディ用クリーム)は、妊娠中の肌にうるおいとハリを与えるプレママ向けボディケアクリームで、おなかやヒップ、もも等、ボリュームが出て気になる部分にうるおいとハリを与えてケアするボディ用クリーム。妊娠中だけでなく、出産後も、肌の乾燥しがちな時に使える。200g  6,600円(税込)

 

 

 

ファミリア バーム(全身用固型オイル)は、家族みんなで使える多機能バームで、コメバターとイリペバターを    ブレンドした肌なじみの良いバーム。体温で溶けるようにのび、乾燥しがちな肌に自然なつやとうるおいを与え、唇や手指、ひじ、かかと等の部分ケア、ヘアスタイリング等と、多彩な使い方ができる。 60g  3,850円(税込)

 

 

 

ファミリアはこれまでにもアシックスやセイバン、アップリカなど様々企業とコラボレーションして、新しい商品を生み出しています。今回のファッション企業×美容企業のコラボレーションは、アパレル業界や美容業界にも参考になる事例だと思います。

 

2020-03-17 09:00:00

みなさんこんにちは。和田康彦です。

 

ユニクロは今春45月にかけて、横浜、原宿、銀座に新しい店舗を続々オープンします。コンセプトは、これまでのユニクロ店舗をさらに進化させた、LifeWearを体現した店舗。公園のような店や着こなしアプリと連動した店など、カスタマーエクスペリエンスの充実を目指しています。

 

 

 

410日に、横浜ベイサイドにオープンする「UNIQLO PARK 横浜ベイサイド店」は、ジーユーとの合同店舗。日本を代表する建築家の藤本壮介が、「ユニクロとジーユーの店舗でありながら、公園でもある」新しい店舗のコンセプトメイキング、およびデザイン監修を担当。ファミリー客を想定して、子供も安心して遊べ、地元住民の憩いの場となることを想定しています。

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 また、425日にオープンする「ユニクロ 原宿店」は、ユニクロが目指すリアルとバーチャルの融合を体現した最新の店舗に。ユニクロとジーユーが展開する着こなし発見アプリ「StyleHint」専用の売場となる「StyleHint原宿」が世界で初めて誕生。さらにバージョンアップしたUT(グラフィックTシャツ)の売場「UT POP OUTの展開を予定しています。

 

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そして、515日には、銀座のマロニエゲート銀座2に、新しいグローバル旗艦店「UNIQLO TOKYO」をオープン。プリツカー賞や世界文化賞を受賞したスイスの建築ユニット、ヘルツォーク&ド・ムーロンに、内装および外装のデザインを依頼し、LifeWearを体現する店舗を具現化します。

 

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"LifeWear"は、あらゆる人々のライフスタイルのニーズを満たす、完璧な服づくりを目指すユニクロのコミットメント。今後は、店舗とECを融合した顧客の経験価値=カスタマーエクスペリエンスを高める戦略を重視していくものとみられます。

 

2020-03-16 08:35:00

 

みなさんこんにちは。和田康彦です。 

株式会社ゴールドウインは、「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」から、女性向けに妊娠中や産後も快適に着ることができる機能的なマタニティウェアを発売すると発表しました。

 

 

 

THE NORTH FACEでは女性向けの商品開発を強化しており、昨年10月に妊娠中から、産後に子どもを抱っこしたままでも着用できるマタニティダウンコートなどを第一弾として展開を開始。第二弾となる今回は、マタニティレインコートなどを4月上旬から順次、全国のTHE NORTH FACE一部直営店、取扱店およびブランドオフィシャルオンラインストアなどで販売します。

 

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2018年からTHE NORTH FACEが世界各国で展開しているキャンペーンは「#SHEMOVESMOUNTAINS」をテーマとしており、女性の挑戦や冒険を応援するメッセージを発信しています。

 

 

 

日本国内では、2019年秋冬シーズンから同テーマに加え、「私が動けば世界が動く」という日本独自のステートメントを掲げ、女性の多様な生き方を共有することにより多くの女性に挑戦や冒険を楽しんでほしいというメッセージを発信。マタニティウェアの開発もこの取り組みの一環として位置づけており、既にアウトドアに親しみがありTHE NORTH FACEを認知している顧客から、出産をきっかけにアウトドアにチャレンジしたいと思っている女性まで、新しい挑戦を続けていく女性をサポートしていく取り組みです。

 

 

 

『生まれてくる子どもとママ、小さな子どもを持つ家族に自然の中に出かけてもらいたい』というコンセプトのもと開発されたマタニティウェアは、体形変化の顕著で身体的に負担の多い妊娠中から子どもとの外出が増える産後まで、快適に着用できる機能的な仕様とパターンを採用。THE NORTH FACEが長年アウトドア製品などの開発で培ってきた軽量性や防水性などの機能を取り入れることで妊娠中の身体的負担を軽減し、産後は日常生活や子どもと野外で遊ぶ際にも着用でき、汎用性が広いことが魅力です。

 

 

 

展開する商品のラインナップは、マタニティレインコート(税込41,800円)、マタニティオーバーオール(税込24,200円)、ワンピース(税込14,300円)など全7型。

 

 

 

妊娠中から産後の女性にターゲットを絞り、高機能で快適で汎用性の広いマタニティウェアという独自のポジショニングを設定。THE NORTH FACEが女性ファンを育成する取り組みを、私も応援したいと思います。

 

2020-03-15 10:31:00

 みなさんこんにちは。和田康彦です。

株式会社電通が発表した「2019年 日本の広告費」によると、インターネット広告費がテレビメディア広告費を超え、初めて2兆円超えとなりました。デジタルトランスフォーメーションがさらに進み、デジタルを起点にした既存メディアとの統合ソリューションも進化し、広告業界も転換の時期を迎えています。

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2019年の総広告費は、通年で69,381億円。不透明な世界経済や相次ぐ自然災害、消費税率変更に伴う個人消費の減退や弱含みのインバウンド消費など厳しい風向きの中、成長を続けるインターネット広告領域やイベント関連が総広告費全体を押し上げる結果になりました。

 

 

 

2019年(112月)の日本の総広告費は、新たに「日本の広告費」における「物販系ECプラットフォーム広告費」と「イベント」領域を追加推定し、通年で69,381億円。なお、前年同様の推定方法では66,514億円(前年比101.9%)となり、8年連続のプラス成長になっています。

 

 

 

媒体別にみると、「日本の広告費」は、(1)マスコミ四媒体広告費、(2)インターネット広告費、(3)プロモーションメディア広告費、の大きく3つに分類されますが、マスコミ四媒体広告費はすべて前年割れ。一方でインターネット広告費は6年連続で2桁成長となり、市場をけん引しています。

 

 

 

今回の発表の中で、私が注目したのは、DM(ダイレクト・メール)広告費が前年比99.0%と健闘している点です。マーケティングにおけるパーソナライゼーションが重要視される中、よりターゲティングされた人へオンタイムにピンポイントで送付するDMがさらに進化しているようです。また前年に続き、インターネット広告で取り込めない顧客を、紙のDMで取り込もうとする方法が伸長。特にECサイトの拡大とともに、紙のDMをタイミングよく的確な顧客へ送付、購買などへつなげるオンオフ統合企画は顕著な増加だったと報告されています。

 

 

 

デジタルトランスフォーメーションが進む社会になればなるほど、消費者の心を動かすエモーショナルな広告展開が重要になります。今後は、個人ターゲットに合わせて、アナログとデジタルを融合したよりきめ細かな広告戦略が重要になっていくでしょう。

 

 

 

 

 

2020-03-14 09:12:00

 

みなさんこんにちは。和田康彦です。

 

株式会社ドン・キホーテは、海外を中心としたアパレルメーカーやブランド、小売店などが大量に抱えている余剰在庫や、廃棄・焼却などの方法で処分される予定の商品などを買い付けて再販売する、オフプライス事業を開始すると発表しました。1号店は、2020324日(火)に「オフプラMEGAドン・キホーテUNY大口(おおぐち)店としてオープンします。

 

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近年、国際的に廃棄物に関する注目度が高まっているなかで、アパレル業界の廃棄・焼却処分は大きな環境問題としてクローズアップされています。アパレル業界は根本的な構造として、商品の企画・製造から販売に至る期間が長いので、毎年の流行を予測した上で、売り逃しを避けるために必要以上の商品を生産しているのが現状です。これらの商品は、通常販売に加え、セール販売やアウトレット販売などで一定量が消費されているものの、売れ残ったものは、多くの場合、廃棄・焼却処分されています。

 

 

 

ドン・キホーテでは、今回のオフプライス事業を廃棄・焼却処分など環境に対する社会的な問題を解決する“循環型社会を形成するサステナブルな活動”として位置付け。魅力ある商品を買い付けて、高い値引き率で販売することで、顧客に宝探しのような感覚で『ワクワク・ドキドキ』しながら、お気に入りの一点を見つけてもらうことを狙っています。

 

 

 

オフプライスストア1号店となる「オフプラMEGAドン・キホーテUNY大口店」は、メンズ・ レディース向けカジュアル衣料やスポーツ衣料のほか、キッズ衣料、シューズ、バッグ、アクセサリーなど、約 33,000 点のアイテムを展開。有名ブランドの商品の他、一点物や日本未発売のレア物など多数の掘り出し物も用意して、宝探しをするような感覚で買い物を楽しめる環境を提供します。オフプライス事業は、2020 年中に複数店舗を出店する計画。

 

 

 

このところ米国では、ブランドの余剰在庫を大幅値引きで販売するオフプライスストアが、定価販売を主体とする大手百貨店の業績を凌駕するようになっています。日本国内でもワールドが昨年9月に、子会社を通じて運営するオフプライスストア「アンドブリッジ(&BRIDGE)」の1号店を大宮市の郊外に出店。今年3月には2号店を神奈川・相模原に7日オープンしました。西大宮店はオープン(199)から約半年がたち、「計画通り」で進捗。年間売上高は計画比10%増の33000万円を見込んでいます。相模原店の計画は年商2億円。213月期は3店舗の出店を計画。今後は関西圏や地方なども視野に、3年後に30店舗体制を目指しています。

 

 

 

低価格で割安なブランド品や一品モノを宝探し感覚で見つけることができる「オフプライス業態」。米国での成功を背景に、日本国内でも出店拡大していくことが予想されます。

 

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