体験消費時代のマーケティングヒント

みなさんこんにちは。顧客創造マーケティングの和田康彦です。
▪資生堂が体の内側からの健康美をコンセプトにした新ブランドを発表
「資生堂」は9月20日、新ブランド「SHISEIDO BEAUTY WELLNESS」を来年2月に立ち上げると発表しました。新ブランドは、資生堂の代名詞である化粧品とは違い、体の内側からの“健康美”を掲げています。
まずは漢方薬大手の「ツムラ」、食品メーカー大手の「カゴメ」の2社と提携。ツムラとは漢方の技術を生かし「サプリメント」をカゴメとは野菜や果実を原料に使う技術を生かし「飲料タイプのサプリメント」を販売する計画です。
2025年以降は中国などアジア地域で展開することも狙っており、今後10年で数百億円の事業規模を目指すそうです。
▪セブンイレブンは、女性向け健康商品を次々に導入
一方、セブンイレブンは、2023年度に「スムージー」を新規商材として導入しました。冷凍果実・野菜を使用し、店内の専用マシンで提供することで、おいしさ・安全安心の「ウェルビーイング」とフードロスを低減することによる「環境負担低減」の両立を目指したものです。
上期の「スムージー」の売り上げは好調で、若年女性の購入率が高く、スイーツ・菓子との併買、週末に高い販売を見せているそうです。
同社によると、セブンカフェのコーヒーが、年齢層の高い男性の利用が多く、菓子パン、サンドイッチといった食事とともに購入されているのに対し、スムージーは、若年女性に好まれているそうです。また、スムージーは2024年中に、設備的に導入可能な店舗では全店で採用する予定で、10月より、バナナミルクスムージー、明治ブルガリアヨーグルトを使ったベリーベリーヨーグルトスムージーといった新商品も投入する計画だそうです。
健康志向を捉えた商品では、時間栄養学の考えを取り入れた「サイクルミー」シリーズの販売も好調だそうです。女性の購入率が高く、新たな客層の誘因、売り上げの創出につながっているといいます。
また、10月には、初のペストリー商品で、食物繊維が豊富な「チョコクロワッサン」などが登場する予定です。
さらに、人気商品の「もち麦もっちり!おむすび」シリーズで使用している、食物繊維が豊富なもち麦に含まれる栄養素「β‐グルカン」にも着目。もち麦の種類変更と使用量の増加により、「β‐グルカン」の含有量を1.4倍に増やすことで、食後の血糖値の上昇をおだやかにする効果が期待できる「機能性表示食品」として9月19日リニューアル発売しています。
野菜を中心に複数の具材を使用したチルド弁当の「ビビンバ」についても、白米からもち麦入りご飯に変更することで、「機能性表示商品」として展開します。
▪女性の健康志向はポジティブに進化、体の内側から輝いていたい
いつの時代も、女性は健康で美しく輝いていたい!と強く思っていますが、健康や美に他にするニーズは深化、多様化しています。
従来はカロリーや糖質を減らす商品が求められていましたが、最近では食物繊維やたんぱく質を積極的にとれる商品のニーズが高まっています。
健康や美を維持したいというニーズから、もっと積極的に体の内側から健康になって輝いていたいというニーズへ。女性の向上心を満たす商品開発が、ますます求められています。
あなたの会社やブランド、商品やサービスは、女性の日々進化する向上心を満たせていますか。