体験消費時代のマーケティングヒント

みなさんこんにちは。顧客創造マーケティングの和田康彦です。
「結果にコミットする」という大胆なメッセージで、パーソナルジムビジネスを成功に導いたRIZAPグループは、経営多角化のため数多くの不振企業を買収。その結果自らも経営不振に陥ってしまいました。
その後、買収した子会社の立て直しに注力したものの、2019年、2020年と2期連続の最終赤字に。2021年3月期にようやく黒字転換を果たし、次への成長の期待が高まっています。
▪chocoZAPは572店舗、会員数55万人に成長
2022年7月からは、新たな事業としてコンビニジム「chocoZAP(チョコザップ)」をスタート。24時間営業、月額3278円(税込)で使い放題という、今までのなかった画期的なビジネスモデルが支持されて、今では、全国23都道府県に572店舗(2023年5月現在)、会員数55万人を集める新たな収益源に育ってきています。
chocoZAPの特徴は、
① 24時間使い放題で、月額3278円(税込)という圧倒的な安さ。
② ウェアやシューズなどの着替えが不要で、入店したら着の身着のままですぐにトレーニングできるというこれまでになかった利便性。
③ 店内には、セルフ脱毛やセルフエステ用の機器があり、トレーニング目的以外でも利用できるという付加価値サービスによる女性客の取り込み。
があげられます。
そして、chocoZAPの圧倒的な安さは、
① 昼の時間帯であってもスタッフが常駐しないことによる人件費の圧縮
② トレーニングマシンの使い方は、専用アプリの動画で説明するというデジタル化の推進
によって実現しています。
▪徹底した顧客理解が成功の要因
そして、chocoZAP成長の背景には、徹底的に顧客を理解することへの取り組みがありました。
本格的なオープン前には、コンビニジムのテスト店舗をいくつかオープンし、どのようなジムにすれば人が集まるかを徹底的にテストしています。
例えば、新規会員募集のチラシは何百種類もつくり、会員集めに有効なメッセージを検証したり、月額利用料も様々な料金のパターンをテストしたりと、顧客理解に基づいたマーケティングを推進することで、顧客心理を読み解くことにこだわってきました。
▪今後はワントゥワンのソリューションを提供
またchocoZAPでは、入会後にスマホアプリと連携する活動量計(ヘルスウォッチ)と体組成計を配布。スマホの歩行データなどと合わせて、会員の24時間365日分の活動状態を分析し、会員に最適なソリューションを提供することも視野に入れています。
例えば、これまでパーソナルジム事業で培ってきたRIZAPのノウハウも組み入れることで、今後は、会員への食事や運動指導などのフィードバックも提供も可能になります。
▪「より幸せに輝いて生きたい」という人間の本能に着目
RIZAPグループの企業ビジョンは「自己投資産業でグローバルNo.1ブランドとなる。」
より幸せに輝いて生きたいという人間の根源的な欲求を満たすための事業を展開しています。
モノに充たされた成熟時代は、より健康で、より輝く人生を送るための「自己投資」にお金を使う人が増えていきます。
あなたの会社やブランドでも、「より幸せに輝いて生きたい」といく人間の根源的な欲求を満たすために、どんな便益を提供できるか、改めて考えてみてはいかがでしょうか。
顧客、つまり人間への深い興味と理解こそが、顧客が心からうれしいと感じる便益を生み出す出発点になります。
どんなご相談にも親身になってサポートさせていただきます。
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