体験消費時代のマーケティングヒント

2022-09-19 15:58:00
顧客中心マーケティングの視点。お客様に「好き」になってもらう。

みなさんこんにちは。和田康彦です。

 

顧客中心マーケティングは、常に顧客の立場に立って考えて、顧客が幸せと感じる体験を提供し続ける活動です。

 

その結果、顧客の心の中に「好き」という感情が生まれ、企業やブランドのファンになってもらうことを最終目標にしています。

 

つまり、経営者もマーケターも顧客の「好き」という感情をもっと大切にしていかなければいけません。

 

人間は決断するとき、まず感情で決めているものです。ロジックは、実は後から考えていたりするものなのです。ですから、「好きかどうか」は、お客様から選んでもらうときの絶対条件なのです。

 

このようにブランディングやファンづくりをしていく上で、人間の本質的なところに訴えかけることはとても重要です。

 

例えば、私はスターバックスが大好きなんですが、実は社会人になったころスターバックスのコーヒーを持って歩いていると自立した社会人になったような気がして妙に自信を持てた、という体験が今のスタバ好きの原点になっているような気がしています。

 

スターバックスでは、現在もワクワクするような新商品を次々に開発し、地域や街の特徴に合わせた独自の店舗を展開。生活様式の変化に合わせたデジタル施策を拡充し、私たちに常に新鮮で心地よい体験を提供してくれています。

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つまり、常に顧客の期待を超え、時代の移り変わりを捉え、お客様一人ひとりに寄り添った体験を提供し続けることで、多くの「スタバ好き」を生み出しリピーターを増やしているのです。

 

このように、「好き」という感情こそが行動のトリガーになり、モチベーションにもつながります。知名度や認知してもらっているかということももちろん大切ですが、いろいろな選択肢に溢れた現代は、「好きかどうか」ということが、顧客との関係性を築くための前提となるのです。

 

顧客から選ばれるのも、顧客がファンになるのも、顧客に使い続けてもらうのも、顧客と顔なじみになるのも

顧客の「好き」という感情がベースにあります。

 

今や、品質だけで顧客の購買意欲を掻き立てることは難しくなってきており、それよりもブランドとしての情報発信や顧客とのコミュニケーションをとることが重要になってきています。

 

そのためには、企業は「カスタマーハピネス」の実現を第一に考え、誰に何を伝えたいのか、その結果どういう存在になりたいのか、そのためにはどう伝えればよいのかという順番で考えることが必要です。

 

顧客との接点すべてが、顧客の心の中にブランドイメージを作っていきます

 

ウェブサイトのビジュアルデザインはもちろん、SEO対策も広告もチラシもメールもSNSもブランディングの一部です。

 

サイトの新規立ち上げもリニューアルも写真撮影も動画制作も、顧客に対するすべての発信は自社のブランドを顧客から好きになってもらうことが最終目的なのです。

 

ところで、あなたの会社やブランドが顧客から選ばれる理由は何でしょうか。

 

技術や品質、価格や納期など大切なことは言うまでもありませんが、今お客様が求めているのは、日々の暮らしを向上させることであり、しいては心豊かに暮らすことなのです。

 

つまり、あなたの会社やブランドの商品やサービスを購入することで、どのような精神的ベネフィットを得られるかということが、現代の消費者にとっての最大の関心ごとなのです。

 

スターバックスが、老若男女を問わず多くのお客様から支持されているのは、単にコーヒーが美味しいという理由だけでなく、親しみのある接客であったり、ワクワクする新商品との出会いであったり、1人の時も友達と一緒の時もリラックスした時間を過ごせるという精神的なベネフィットを提供し続けているからです。

 

顧客中心マーケティングの最終ゴールは、あなたの会社やブランド独自の精神的ベネフィットを提供し続けていくことにあります。