体験消費時代のマーケティングヒント

みなさんこんにちは。和田康彦です。
セブン‐イレブン・ジャパンは6月14日から順次、オリジナルフレッシュフードの主力商品である「チルドスイーツ」の定番商品をリニューアルし、全国のセブン‐イレブン2万1337店舗(5月末現在)で発売すると発表しました。
「北海道十勝産小豆使用豆大福」本体140円を発売するのを皮切りに、「イタリア栗のモンブラン」320円、「ダブルクリームのカスタード&ホイップシュー」150円、「シュー・パティシエール」160円を発売します。
ホイップクリームは乳脂肪分をより高めることで、更にくちどけが良くなめらかに仕上げたほか、和菓子の「北海道十勝産小豆使用豆大福」等に使用する餡子は、昼夜の寒暖差が大きいことで小豆自体の甘みが強くなる、北海道十勝産のエリモショウズを使用。その他の素材や製法に関しても見直し、より専門店品質にこだわった商品に仕上げたといいます 。
リニューアルの背景には、コロナ禍が長期化する中で、人流がなかなか戻らず、目的をもって来店してもらうことが必要になってきたこと。在宅勤務の普及等により自宅で過ごす時間が増える中、より上質なスイーツを手軽に楽しみたいというニーズが高まってきていることがあります。
このため、専門店品質のスイーツを手軽に楽しめるよう、素材や製法、パッケージ等の細部にまで徹底的にこだわり一新しました。
セブン-イレブンといえば、NB商品と同等以上の「上質さ」を実現しながら、価格面の「手軽さ」をちりばめ、PB商品の空白地帯に投入することで、どの業種、どの店舗でも大ヒット商品に育て上げたことで有名です。
さらに、より本格的な味を求める人に対して、専門店と同等以上の品質を手頃な価格で提供するワンランク上のセブンゴールドのシリーズは、「上質さ」をより高めることで新たな空白地帯を開拓してヒット商品になりました。
コンビニ業界のスイーツ競争が激化する中、女性客は常に今より高い基準を求めています。また変わり映えしない商品やマンネリ化したお店にはお金を使いたくないとも思っています。
お客様は目には見えない自分の欲求を満たすためにお金を使います。
より高度化、多様化、複雑化する女性客の欲求に応えるためには、より上質さを実現したものが手軽に買えることが必須です。
お客様が飽きる前に、まだ見たことのないもの、体験した事のないものを目の前に差し出してあげることが、女性客を惹きつける秘訣になります。