体験消費時代のマーケティングヒント

みなさんこんにちは。和田康彦です。
コロナ禍でEコマースを利用する女性が増えています。そんな中、個人や工房など21万人のクリエイターが登録・販売するハンドメイドマーケットプレイス「クリーマ(CREEMA)」の業績が好調です。
クリーマは、クリエイターがつくった作品を気軽に出品して販売できる、クリエイターと買い手を結ぶためのプラットフォームです。アプリのダウンロード数は1100万件。日本及びアジア最大級のグローバルハンドメイドマーケットプレイスとしてのポジションを確立しています。
ユーザーは、服やアクセサリー、インテリア、生活雑貨、アート作品に至るまで、作家やデザイナーが登録している1100万作品の中からお気に入りをEコマースで購入することができます。
昨年11月、創業10周年を機に東証マザーズに上場。2021年2月期の流通総額は前年同期比1.7倍の154憶円を達成しました。
クリーマの基本となる思想は、頑張っているクリエイターがきちんと評価される場をつくること。そのため当初から出店者の数を競うのではなく、クリエイターに信頼されるコミュニティをつくるために時間と手間をかけてきました。
また買い手も、「少しでも安く買いたい、ポイントを貯めたい」という人ではなく、クリエーションやモノづくりに関心の高い女性が中心。月に2千数百万人のユーザーが訪れています。
最近は、これまでオンラインでは身近でなかった伝統工芸品も人気に。特に家具や陶器、七宝焼き、鍋、やかんといった生活を豊かにするアイテムに注目が集まっています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、女性の暮らしに対する価値認識は大きく変わりつつあります。ステイホームが長期化することで、毎日の生活を重視する女性が増え、クリーマのようなハンドメイドマーケットプレイスには追い風が吹いています。
クリエイターは、自分の作った作品を手軽に販売できて笑顔になり、買い手はお気にいりの商品を手に入れたり、クリエイターとのつながりができて笑顔になる。
そんな女性の笑顔の総和がクリーマの躍進を支えています。