体験消費時代のマーケティングヒント

2021-05-10 17:10:00
ファッションも共感の時代。米ハリス副大統領の着こなしに共感する女性たち。

みなさんこんにちは。和田康彦です。

ジャマイカ出身の父とインド出身の母をルーツに持ち、有色人種として初めてアメリカの副大統領に就任したカマラ・ハリス氏。

今、彼女の着こなしに注目する女性が日本でも増えています。

政治家にとってのファッションは、世間にどう自分を印象づけるかの大事なコミュニケーションツールといえます。

ハリスは、何年も前から「きわめてアメリカン」で「きわめてジェンダーニュートラル」なスタイルをほぼ貫いてきました。

ブランドものや流行のファッションではなく、ジーンズやTシャツ、コンバースのスニーカーを好んで身に着けてきました。

また、2020年の選挙活動でも、ジャケットにコンバースのスニーカー、真珠のアクセサリーを組み合わせるスタイルが度々見られ、これまでの慣例に従うことなく、あくまでも自分らしさを追求したスタイルは人々の好感度を高めてきました。

そして国境を越えた日本でも、カジュアルとフォーマルの間をいく新鮮な雰囲気に加え、取り入れやすい手軽さに注目が集まり働く女性を惹きつけています。

ベーシックカラーのパンツスーツやジャケット、パールのネックレス、コンバースのスニーカーはハリス流ファッションの3種の神器ともいわれていますが、どのアイテムも取り入れやすいものばかり。

「きちんと見えること」と「女性らしさ」そして、「活動しやすい」ことを兼ね備えたスタイルは、清潔感もあり堅実なイメージです。また、副大統領でありながら、親近感が湧くスタイルともいえます。

このところ、日本のファッション産業は低迷していますが、着る女性がどんなベネフィットを求めているのかという原点に回帰することで、共感してもらえる服作りが可能になります。