体験消費時代のマーケティングヒント

みなさんこんにちは。和田康彦です。
みなさんは、「ジャパネットたかた」と聞いてどんなことをイメージしますか。私は、今でも創業者高田明氏の個性的な声とトークが耳に残っています。
高田明氏は2015年に社長を引退、2016年1月にはテレビショッピングからも引退され、あの独特の話術は今は伝説となりましたが、テレビ通販の顔としての存在感には変わりありません。
退任後も、同社の業績は堅調で、ジャパネットたかたの持ち株会社であるジャパネットホールディングスの2020年12月期連結売上高は、前期比15.8%増の2405億円で過去最高を更新しています。コロナ禍で通販・EC需要が拡大。巣ごもり消費などで生活家電など通販事業が伸びました。
2012年12月期に2期連続の減収となったものの、2013年12月期にV字回復を成し遂げ、それ以降右肩上がりの成長を続けています。
私は、ジャパネットたかたの成長は、創業者高田明氏のファンが支えていたと考えています。
実は私もその一人なんですが、高田氏のトークからは、いつも「この商品をあなたの暮らしに取り入れることで、今よりももっと幸せな生活が楽しめますよ」という熱いメッセージが伝わってきました。
単に商品の機能やスペックを説明するのではなく、お客様の幸せを想像しながら語るトークが、観ている多くの視聴者のイメージを膨らませたのだと思います。
そして自分もこの商品を買ったら、今よりももっと便利に楽しく豊かになるに違いない。と確信することで、ついつい買ってしまうのですね。
高田氏は、『画面越しに見えない相手とコミュニケーションをとる秘訣は、何をどう話すかといった小手先のテクニックではなく、「思いを伝えたい」という強い気持ちがないと相手には響かない』
『商品の特徴はもちろん、その商品をどこでどんな人たちがどんな気持ちでつくったのか知りつくしておくことが重要』
と語っています。
この商品を生活に取り入れてもらうことで、お客様に今よりももっと幸せになってもらいたい!そんな熱い情熱が、お客様に伝わり、自然とファンが生まれていくのだと思います。
モノが溢れてコモディティ化している時代、あなたの熱い情熱こそがファンづくりの肝になります。