体験消費時代のマーケティングヒント

2020-10-16 16:21:00
ワークマンが、女性客を対象にした「#ワークマン女子」をオープン。

みなさんこんにちは。和田康彦です。

ワークマンは、女性客を対象にしたコンセプトストア「#ワークマン女子」を横浜・桜木町に1016日にオープンしました。

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横浜のJR桜木町駅前の商業施設「コレットマーレ」に、同社最大の452平方メートルの売り場を構えます。店名の通り女性客を狙った店づくり、作業服を置かないMD、大都市の駅前立地など、ワークマンにとっては初めてづくしの店舗として話題を集めそうです。

 

作業服から発祥した既存の「ワークマン」「ワークマンプラス」は男性客が中心ですが、「#ワークマン女子」では伸び代のある女性客を取り込むのが狙いです。

 

同店はSNSとリアル店舗との一体化を図るコネクティッドストアをコンセプトに、同社が協業するアンバサダーとさまざまな仕掛けを行います。

 

「#ワークマン女子」の店名の通り、SNSでの発信を狙った店づくりが特徴。コレットマーレの5階にある店舗入り口には、ピンク色のブランコが置かれているなど、女性客がインスタグラムなどのSNSに上げたくなるような撮影スポットを複数設けているのが特徴です。

 

内装も女性を意識したデザインにし、木製の什器にゆとりを持って商品を陳列したり、マネキンを使ったトータルコーディネートの提案も増やしています。また既存店に比べて試着室の広さを1.5倍にし、荷物が置ける棚やフェイスカバーを常備するなど女性ゴコロをつかむ工夫がみられます。

 

さらに、ユーチューバー、ブロガー、インスタグラマーなど同社が協業するアンバサダーと共同開発した商品も並べ、POPQRコードからアンバサダーによる商品説明につなげています。

 

ワークマンの既存店と同様に基本はセルフ販売のため、詳しい商品説明を店舗スタッフではなくアンバサダーに肩代わりしてもらうのが狙いです。

 

ワークマンは現在885店舗を運営していますが、中長期的には2000店舗体制を目指す計画。「#ワークマン女子」1号店は初年度売上高45000万円を計画しています。

 

“ワークマンブーム”の仕掛け人である土屋哲雄専務は日本経済新聞社の取材に対して、「今後の成長を考えれば、新しい女性客の獲得は欠かせない。次の1000店は女性中心にしたい。今は女性がやや肩身の狭い思いをする店になっているが、男性が少し居心地の悪くなる店を増やそうと考えている」と話しています。