体験消費時代のマーケティングヒント

2020-08-18 11:27:00

みなさんこんにちは。和田康彦です。

有機や特別栽培野菜など安全性に配慮した食品宅配のオイシックスは、「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランド合計で、全国約36万人の会員に食品を定期宅配しています。

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要の拡大で、オイシックスの202046月期決算は、売上高が前年同期比42.2%増の231億円、営業利益が約3.8倍の20億円と大幅な増収増益となりました。

オイシックス好調の背景には、外出自粛による宅配便利用へのシフトという消費行動の変化がありますが、もうひとつ、同社が長年培ってきたブランドへの信頼感づくりが大きいと思います。

オイシックスブランドが約束するのは、

  Delicious おいしさ

Oisixは取り扱う全ての食材について間違いのないおいしさを提供し、さらに、思わず家族や友達にすすめたくなるほどの感動的なおいしさもお届けする。

  Enjoyable 楽しさ

Oisixはお客様が来店して商品を購入し、調理して、召し上がるまでの全てのプロセスにおいて期待以上の発見や学びを提供し、会話や笑顔が生まれるような、食の楽しさを作り出す。

  Healthy 健康

OisixOisixのある生活をお客様が送ることで、家族や子ども・自分自身が心身の健康を獲得できるようお手伝いをする。

  Easy 簡単

Oisixはお客様が忙しい日々の中で豊かな食生活を簡単に実現できるよう、ストレスを感じない気が利いた商品・サービスを提供する。

  Creadible 信頼

Oisixは「作った人が自分の子どもに食べさせることが出来る」食材のみ販売することで安全を担保し、適切な説明によって安心を提供し、安定的なサービス品質を保つことで、お客様からの継続的な信頼を勝ち取る。

  Social 社会との関わり

オイシックス・ラ・大地は、地域や、農業・水産業・食品業、およびグローバルな様々な社会問題に対し、自らの行動を通して、その問題解決に積極的に寄与する。

6つがありますが、私はこの中でも5番目の「信頼」が、オイシックスファンを増やしている原動力になっていると思います。

「安心・安全を担保してくれている。だからいざというときになおさら応援してあげよう」という形で、企業と消費者の絆がさらに強まっていくと思います。

 このように、アフターコロナでは、ブランドは『信用』を包含したものになります。面白そうだからちょっと体験してみよう、などという消費は減り、本当に信用、信頼できる人やブランドへの消費をかなり意識したものになるでしょう。

「安心」「安全」といえば、日本企業のお家芸。ブランドへの信頼を追い風にして、あなたの会社や商品のブランドをさらに磨いていきましょう。