体験消費時代のマーケティングヒント
みなさんここんにちは。和田康彦です。
早速ですが「世界幸福度ランキング」という言葉を聞いたことがありますか。
世界幸福度ランキングとは、国連が2012年より150ヵ国以上を対象に行っている幸福度調査のことです。
調査は、各国の国民に「どれくらい幸せと感じているか」を10段階で評価してもらった調査に加えて、(1)人口あたりGDP、(2)社会的支援(困ったときに頼ることができる親戚や友人がいるか)、(3)健康寿命、(4)人生の選択の自由度(人生で何をするかの選択の自由に満足しているか)、(5)寛容さ(過去1か月の間にチャリティ等に寄付をしたことがあるか)、(6)腐敗の認識(不満・悲しみ・怒りの少なさ、社会・政府に腐敗が蔓延していないか)という6つの要素を元に幸福度を測っています。
各国で1000人を対象に調査し、調査対象者が各自の幸福度を0~10の中で評価して回答した平均値をとっています。これから発表する2020年ランキングの調査対象は153ヵ国でした。
みなさんは、1位はどこの国だと思いますか?日本は何位だと思いますか?
こちらが、今年の3月に発表された、世界幸福度ランキング2020の結果です。1位は3年連続でフィンランド、2位はデンマーク3位はスイス、以下アイスランド、ノルウェー、オランダ、スウェーデン、ニュージランド、オーストリア、ルクセンブルクと続きます。
これらの上位の国を見ていくと、北欧をはじめとした欧州地域の幸福度が高いことがわかります。一方で日本はというと、2016年から年々順位を落とし、今年は62位という結果になりました。
それでは北欧諸国がなぜこれほどまでに幸福度が高いのかという理由を見てきましょう。
まず、ワークライフバランスが取れていること、家族の優先度が高いことがあげられます。週37時間労働に加えて、年に最低5週間の休暇があるというのですから羨ましい限りですね。
また、医療費や学費が無料という充実した育児休暇制度や医療制度があげられます。
さらに、男女平等の浸透や低失業率、政治的自由度、低い犯罪率、政治家の汚職が少ない、あふれる自然環境などがあげられます。ただし税率は高いという現実もあります。
ところで、北欧といえば、イケアやレゴ、マリメッコやロイヤルコペンハーゲン、ムーミンといった世界中で愛されているブランドを数多く生み出していることでも有名です。
また数年前からは、幸福度が高い北欧風のライフスタイルが世界中で注目されていて、様々な書籍が出版されています。それらの書籍に共通するキーワードは「ヒュッゲ」という言葉です。
次回は、幸福度が高い北欧風のライフスタイル「Hygge(ヒュッゲ)について見ていきましょう。