体験消費時代のマーケティングヒント
みなさんこんにちは。和田康彦です。
台湾、ドイツ、ニュージーランド、フィンランド、アイスランド…。これらの地域・国には二つの共通点があります。
一つはいずれの国も女性が指導者であること。そして二つ目が現時点で新型コロナウイルスへの対策が一定程度奏功していることです。
ドイツのメルケル首相は、パンデミックに迅速に対応し、感染者数と死亡者数を抑えていることで世界各国から称賛されています。
また、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相も3月に観光業を停止し、最も高いレベル4のロックダウンを実施。その結果、人口約500万人の同国では感染者数1409人、死亡者数11人に抑えられています。
台湾の蔡英文総統も中国での新型コロナウイルスの感染発生を確認後、迅速な対応かつ検査の強化やマスクの増産など具体的な対策を行い、感染者数395人、死亡者数6人に抑えています。
カトリーン・ヤコブスドッティル首相が率いるアイスランドは、人口の10%が新型コロナウイルス検査を受けており、世界のどこよりもずっと高い数字を実現し、ロックダウンすることなく、上手く感染拡大に対応しています。
さらに、フィンランドを率いるサンナ・マリン首相やノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相の新型コロナウイルス対応も支持を受けています。
では、一体なぜ女性リーダーが迅速で的確な対応で人の命を救うことができているのでしょうか。
私は、女性だけが持つ子供を産み、育てるという「母性」が、直観的にウイルスの危険度を察知し、人の命を救うために何が重要かを判断させたのではないかと思います。
男性リーダーはとかく理性で判断する傾向が強いので、人の命を救うことが大切だとは思いながらも、経済的なことを含めてバランスで考えてしまいがちです。それゆえ、判断が遅れたり、決断が揺れたりしているのではないでしょうか。
それに対して女性リーダーは「命を救う」という目的に対して、すべてを総動員させてまっしぐらに取り組んでいるように見えます。そして、その愚直な想いや行動力がまわりの共感を呼び、多くの関係者を巻き込むことで成功しているのではないかと思うのです。
古来から引き継いできた女性の子を産み育てるというDNAは、今回のような有事の時こそ「腹の据わった」行動として発揮されるのではないでしょうか。