体験消費時代のマーケティングヒント
みなさんこんにちは。和田康彦です。
株式会社ファーストリテイリング傘下のユニクロとジーユーは4月1日(水)から、国内全店舗でショッピングバッグを有料化し、1枚一律10円(税抜)で販売することを発表しました。
同社は、環境負荷を低減し、お客様に安心して購入していただける製品とサービスの提供に向けた取り組みを推進。プラスチックごみによる環境汚染への懸念が世界的に増大する中、2019年7月には、お客様の手に渡る使い捨てプラスチックを2020年中にグループ全体で2018年実績から85%(約7,800トン)削減する目標を設定しています。
この取り組みの一環として2019年9月から、プラスチック製ショッピングバッグを順次、FSC認証(森林認証)を受けた紙または再生紙を使用した環境配慮型の紙製へと切り替えを進めてきました。
同時に、ユニクロ、ジーユーの全店舗でオリジナルのエコバッグを販売し、マイバッグとして持参を呼びかけています。今回ユニクロとジーユーの国内全店舗に紙製ショッピングバッグが導入されるのに合わせ、ショッピングバッグの有料販売を開始し、さらにマイバッグの利用促進と、ショッピングバッグ全体の使用量削減に努めていく計画です。
同時に商品パッケージについても、プラスチック製パッケージの撤廃およびFSC認証(森林認証)を受けた紙などを使った代替パッケージへの切り替えを順次推進。
2019年秋冬シーズンから、ユニクロのルームシューズでプラスチック製パッケージを廃止したほか、2020年春夏シーズンのエアリズム一部商品などでも、紙製ヘッダータイプのパッケージを導入しています。2020年秋冬シーズンからは、ユニクロのヒートテックや、ジーユーの一部インナー商品でも順次代替素材パッケージへの切り替えを進めていく予定です。
ファーストリテイリングは、「環境への配慮」をサステナビリティ活動における重点領域のひとつに掲げ、あらゆる無駄をなくし地球環境への影響を最小限にする事業の構築を推進。 今後も、サプライチェーン全体で使い捨てプラスチックなど廃棄物の削減と、リサイクル素材などの活用による資源の循環利用に向けた取り組みを進めていきます。
また「無印良品」を手掛ける良品計画も、20年3月以降順次プラスチック製ショッピングバッグの廃止を進め、6月末までに国内全店で紙製ショッピングバッグに切り替えると発表。商品の陳列用パッケージも、19年春夏物から一部で再生紙を使用した紙製を導入、20年2月から、カフェ業態で提供するストローも現状の紙製から竹繊維を使用したものへと順次変更していく計画です。
プラスチック製のショッピングバッグから紙製バッグへ切り替え、有料化する動きは18年12月からH&Mジャパン(1枚20円で販売)、19年5月からストライプインターナショナル(1枚20円で販売)も推進しています。
サスティナブルな取り組みは今や当たり前。消費者の意識もどんどん変化しています。この大きな時流に取り残されないよう、どんな些細なことでも良いので、できることから実行していきましょう。