体験消費時代のマーケティングヒント
みなさんこんにちは。和田康彦です。
昨日は、グランフロント大阪ナレッジキャピタルで開催された「World OMOSHIRO Award 6th」というイベントに参加してきました。
「World OMOSHIRO Award」とは、ナレッジキャピタルのコアバリューである「OMOSHIROI」を広げるための国際的なアワードです。
「おもしろい」ということばが初めて日本に登場したのは、今から約1300年前にさかのぼります。日本に伝存する最古の正史「日本書記」の中に、『於母之楼枳(オモシロキ)』ということばが詠まれた歌が収められています。
漢字では「面白い」と書きますが、「面」は目の前を意味し「白い」は明るくてはっきりしたことを意味します。そこから「目の前がパッと明るくなった状態」をさすようになりました。
つまり、「面白い」とは未知なる発見や出会いに心が震えるような状態であり、人間の最も根源的な感覚といえそうです。性別や年齢、国籍を超えて悦びや好奇心を加速させる創造の原動力といってもよいと思います。
今社会は大きな転換期を迎えています。既存の価値基準ではない新たな視点やモノサシが求められています。そのような中で「面白い」という感覚は、未来を生み出す大きな力となっていくのではないかと思いました。
私が提唱している「ワクワク・ドキドキ」と「面白い」は、人間にとって最も原始的で根源的な感覚であるという点では共通しています。ということは、「ワクワク・ドキドキ」が未来を動かす大きな力になるといっても過言ではありません。
価値観が多様化している現在、人の心を動かすのは「面白い」や「ワクワク・ドキドキ」といった誰にでも共通する根源的な感覚なのです。
ちなみに昨日のアワードの受賞者は以下の5名の方です。
・「ハヤブサの目」の異名を持つ恐竜化石ハンター「小林快次」さん(北海道大学総合博物館教授・恐竜研究者)
・微生物×ウェアラブルで女性を性感染症から守る「ジュリア・トマゼッロ」さん(イタリア、インタラクションデザイナー)
・科学、工芸、技術を横断するアート界の異種格闘家「福原志保」さん(アーティスト)
・「してみたくなる」の謎を追う仕掛学の第一人者「松村真宏」さん(大阪大学教授)
・3Dプリントでファッション業界に革命をもたらす「ユリア・コルナー」さん(オーストリア、JK Design設立者/UCLA 建築都市デザイン学科 兼任教授
どの受賞者のプレゼンテーションも、ワクワク・ドキドキする内容ばかり。「面白い」が持つ社会や人類に対する影響力の大きさを考えさせられる素敵な時間となりました。